「傷つくのは怖い・嫌だ」
この記事を読んでいるあなたはそう思っているでしょう。私もそう思います。
喜んで自分を傷つける、傷つけられる人はこの世にいないでしょう。自己犠牲やチャレンジ精神を超えて、自虐に走る必要などどこにもありませんしね。
さて、例えば仕事でやるべきことがあった時、それが自分の苦手なことだと後に回してしまうことありませんか。
私は電話が苦手なので、相手にかけるとなると一度立ち止まってしまいます。
恋愛の場で言ったら、告白する勇気が出なかったり、やるべき勉強が進まなかったり、喧嘩してしまった相手との人間関係をなかなか修復できなかったり。
人生の中で、「逃げる」か「チャレンジする」かの選択を問われる場面は数え切れないほどありますよね。
ことあるごとに逃げていると、自分は何かの病気なのかと考えてしまう人もいると思います。
「逃げたくないのに、つい逃げてしまう」そう思う方もきっといることでしょう。
ここでは、逃げ癖がある人の原因や対処法についてご紹介しますね。
逃げ癖は病気ではない。ただの回避行動
逃げ癖は心理学の世界で言うと回避行動にあたります。
例えば、目の前にボールが飛んできた時、ほとんどの人はキャッチするか避けようとするでしょう。怪我をしないために。
回避行動や逃げ癖とは、いわば自身にとって苦痛になるものを避けると言うことです。
人間が安全に生きていくための本能でもあるので、「逃げ癖がある」としてもそれは全然病気ではないんですね。
だからこそ、薬や病院なんかに頼らずとも自然と逃げ癖を治すことができます。
逃げ癖の末路は人間不信と信頼損失
さて、そんな逃げ癖を治すには、逃げている対象が小さい今のうちからスタートさせる必要があります。
「何か出来事があって逃げる」という流れを繰り返していると、それはやがてどんなことでも逃げてしまう人になってしまいます。
例えば、上司から飲み会に誘われたとしましょう。飲み会が苦手だとすると、断る方もいるかと思います。
最初は苦手な飲み会を回避するために断っていたら、いつの間にか毎回誘ってくる上司にも苦手意識が湧いてきます。
すると、上司に何か言われるのを避け始め、やがてその人自身を疑い始めるのです。
「この人は私に何か嫌味を言うかもしれない」「一緒にいると居心地は悪い」
そうした疑いの心は人間不信に繋がってしまいます。
反対に、疑われている人はその人に対しての信頼を失っていきます。
逃げ癖の放置は、最終的に双方の関係を悪くさせてしまうでしょう。
逃げ癖の直し方を知るにはまず原因を知ろう
「逃げ癖がついてしまった原因、なんだと思いますか?」
この質問に答えられる人は、今すぐにでも抜け出すことができるでしょう。
しかし、人間の思考とは不思議なもので、奥に根付いた物は世間の常識のように思え、疑うことがありません。
その状態になっていると、いくら逃げ癖の原因を一人で考えても思いつくのは難しいものです。
まずは冷静に客観的に逃げ癖がついてしまった原因について紐解いてみましょう。
壁にぶつかると面倒に思えてしまう
「今が楽しければそれで良い」と考える人も多くいらっしゃいます。
しかし、それは裏を返せば「今が楽しくなければやりたくない」という考えにもつながります。
人生生きていれば壁があるもの。
それを乗り越えず、逃げたり、回り道をするのも手段の一つでしょう。でも、もしかしたら、乗り越えた先の方が自分にとって楽しいと思えることがあるのかもしれません。
「壁にぶつかるとすぐに面倒に思う」という方にまず必要なことは、状況をポジティブに捉えることです。
今すぐに逃げ癖を直せなくても、そうした思考を変えるだけで、やがて自分の人生を変えるきっかけになるでしょう。
できる限り失敗を避けたいと思っている
失敗なく生きていけるならそれに越したことはないでしょう。人は誰しも「失敗」を恐れる生き物だからです。
そう考えると、人間は皆、完璧主義と言えるかもしれませんね。
失敗を繰り返せばいつか必ず成功につながると言われても信じられない。
失敗をポジティブに捉えろと言われても出来たら悩んだりしていない。
私自身そう思い、逃げ癖がついていました。
それでも何度か失敗を繰り返し、挫けたり、ボロボロになって気がついたことは、「失敗をしても死ぬことはない」と言うことでした。
仕事、恋愛、人間関係など様々な点で失敗を繰り返してきましたが、命を落とすことはありませんでした。
基本的に人生のあらゆる失敗は何とかなります。死ぬ確率はほとんどありません。
失敗と考えず、ただの結果や反応だと考え始めてから、失敗することから逃げることも無くなってきました。
面倒なことは後でやればいいと考えてしまう
やるべきことの中にも、その手間や気持ちによって面倒くさいと思ってしまうこともあるかと思います。
ロボットのように決められたことは何も考えずにできれば話は別かもしれませんが、そうもいきませんよね。
面倒だと思うと後回しにしたくなるもの。
「いざとなれば自分はできる」と考えていても、後に回してしまうとより大きな意欲やチャレンジ精神が必要になり、結局のところ逃げてしまうという結果になります。
面倒なのをスルーして現実逃避するのではなく、優先すべきはどれかと考えてみましょう。
優先順位が決まればあとは一歩踏み出すだけです。
大丈夫。その壁は大きく見えるかもしれませんが、実はあなたの力で容易く乗り越えられるものですよ。
自分に自信がなくていつも逃げてしまう
逃げ癖で悩んでいる人にお話を聞くと、「自分に自信がなくて」と話さられる人が多くいます。
自分の容姿や性格に対して強くコンプレックスを抱いているなど、自己評価が低いので、「どうせ自分では…」とアプローチできないことがあります。
また自己評価だけではなくて、周囲から自分に対しての評価も低いと思っている方もいるかもしれません。
どんどんとネガティブな思考に陥ってしまうので、まずはそこから抜け出す必要があります。そのために、信じられない自分から信じられる自分になる方法をチェックしてみましょう。
逃げる癖を直し、積極性を手に入れる方法
逃げ癖は服にしっかりと染み付いた汚れみたいなものです。何度洗ってもなかなか取れなくて苦労する方もいることでしょう。
なかなか変えられない「逃げてしまう癖」というものをみて、つい病気なんじゃないかと疑いたくなることもありますよね。
でもこの逃げ癖には対処する方法がちゃんとあります。自分にはどの方法が一番合うのか一つ一つ試してみましょう。
失敗はただの結果として考える
「失敗を失敗と考えるな」そう言われた時、じゃあどう考えればいいんだと頭を悩ませたことがあります。
失敗を失敗と捉える人と、結果の一つだと考えられる人の大きな違いは、次に成功させるためにはどうしたらいいのかを考えることです。
失敗を失敗と考えてしまう人は、今立ち止まっている状態です。
結果の一部と考えている人は、再び歩き始めている状態です。
この違いを埋めるために必要なことは、「次こそ成功させるにはどうするか」という考えを持つことなんですね。
失敗することで全てを失うわけではありません。大抵の場合、何かしら手段が残されています。
失敗を成功に変えてくれる人は自分だけ。人生の終点と考えるか、人生の糧と考えるかは全て自分自身です。
もし、失敗が続いていたとしても、それは単にあなたの人生の軌跡として意味のある出来事になることでしょう。
解決しない問題はないと開き直る
私は以前、ゴールから91cm手前で
あきらめてしまったために大損したが、
今度は、絶対にあきらめない。ナポレオン・ヒル
問題が解決するあと一歩まで進み、「もう駄目だ」と諦め、逃げてしまう人は多くいらっしゃいます。
分厚い壁になっているのは失敗への恐れ。
「失敗したくない」という考えが私たちの逃げ癖を作っているのです。
失敗とは長いトンネルの中の通過点でしかありません。その先には必ず成功があり、私たちは逃げ癖を発動しない限り、ずっと前に進み続けることができます。
自分が逃げやすいポイントを知る
仕事や恋愛、人間関係など人によって逃げてしまう場面や相手は異なります。
それは会議の場面かもしれませんし、人と電話で話す時かもしれませんし、恋人と会う時かもしれません。
逃げ癖があると思っている人でも、反対にあまり逃げない場面もきっとあるはずです。
自分がどんな時に逃げてしまうのかを知ることで、逃げないようにするための準備をすることができます。
逃げないために成功体験を積み、自信を高める
「逃げるな!」と言われても今すぐそれを実行することは難しいでしょう。
逃げないためには自分の中に自信や覚悟、吹っ切れることなどが必要だからです。
自信とは、自分を信じること。そのためには、成功体験を積み、自分はできるんだという気持ちを作る必要があります。
成功体験を積むには、小さなことでもいいので、目標を作ってみることです。例えば以下のような目標でもいいでしょう。
- 1ヶ月の貯金額を決めて貯めていく
- 日本中を旅してみる
- 1日1回は読書する
簡単なこと、自分の好きなことでも全然大丈夫です。
必要なのは目標決め達成すること、続けてみること。そうした癖づけが、実際にやるべきことから逃げないための土壌になります。
やるべきこと・やったことを紙に書き出す
今やるべきことはなんでしょうか。そして今までできたことはなんでしょうか。
この問いに答えるまでには、少し時間がかかります。答えられたらきっとあなたは逃げることなく前に進めていることでしょう。
人間、やるべきことは分かっていて、頭に入れていてもすぐに思い出すことはできません。何故なら人間の脳には常にたくさんのタスクが詰め込まれていて、パンクしそうになっているからです。
やるべきことを書き出すと言うことは、頭を整理し、物事に集中できる準備を行います。
そして、やったことを書き出すと言うことは、できたという成功感を味わい、自信をつけることができるんですね。
目に見える形にすること。これが逃げ癖を少しでも減らすきっかけとなります。
目標はなるべく小さくしよう
例えば「メジャーリーガーになる」という目標を立てたとしましょう。それ自体が悪いわけではありません。大きな目標は原動力にもなる素晴らしいものです。
しかし、目標がそれだけではゴールに辿り着くまであまりにも時間がかかってしまいます。
何も達成しない状態が続くということは、挫折し、途中で逃げ出してしまう大きな要因にもなります。
成功体験、達成感の多さが私たちを逃げ癖から解放してくれる大きな力になります。
そのためにも、目標はなるべく小さく、達成できるものを考えましょう。
例えば今回の場合、毎日素振りを100回するなどです。
1つ1つ達成することで、ゴールには近づいていきますし、自信がついて逃げないようになりますよ。
目標に期限をつけよう
小さな目標を決めたらあとは期限をつけるだけです。
期限は私たちの背中をグイグイっと押してくれるお助けマンみたいな存在です。
この存在なしで前に進むにはかなりの積極性と強い心が必要です。それこそその場から逃げないだけの気持ちが。
期限を付けなかった場合、私たちは大抵「今じゃなくてもいいや」「また後でやろう」と考えてしまいます。
そんなダラダラした気持ちが出てしまうと、実行するまでに時間がかかり、最悪の場合やるべきことが消えてしまうこともあります。
期限を設け、それ以内に必ず取り組むようにすれば、逃げ癖もなくすことができるでしょう。
失敗がなんだ。他人など放っておけ。
失敗することで一番恐れていることは、他人からどう評価されるかと言うことです。
なるべく嫌な目で見られないよう、評価が下げられないようにしたいと思うのが人間ですから、失敗すると思ったら逃げてしまうのは当然なことです。
しかし、逃げることが癖ついてしまうと、どんな簡単なことでも逃げてしまう。
そうしたことを避けるためには、チャレンジするしかありません。一歩踏み出してみるのです。
他の人に笑われたり、馬鹿にしてくる、非難してくることはあるでしょう。しかし、死ぬことはありません。
恐怖はあるかもしれませんが、生命の危険があるわけではないので、その時は他人など放っておけば良いのです。
他人の目を気にせず、何度もトライすることでやがてそれはあなたの力となり、成功につながります。
その時、周囲の人は必ずあなたを評価することでしょう。
放っておくこと、気にしないこと、「なんか言ってる」くらいに思うことは、自分が成功につなげるためには必要な考え方です。
ただし、この考え方になっている時に注意したほうがいいのは、アドバイスも聞き逃してしまうことです。人の意見も聞きつつ、取り入れられることがあれば試してみるほうが良いでしょう。